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深読み・生保商品考察(81)昨年の生命保険商品の動向を振り返る

2026年01月06日
【商品分析】

 昨年2025年も、多数の生命保険商品が改定や新発売を繰り返した。その中でも注目すべきものをピックアップして順番に振り返る。

(1)就業不能保険

 昨年、最も変化の大きかった商品の一つと言える。複数商品が改定され給付範囲を広げた。とくに以下の3社商品の改定に注目。

『三井住友海上あいおい生命』『ソニー生命』『ネオファースト生命』

 主な保障内容は次の通り。

・給付条件で公的制度3つを網羅。3商品とも現時点で最も給付範囲が広い。

【身体障害者手帳4級】これまで3級以上が多い中で4級以上に。

【要介護認定1】これまで要介護2以上が多かったが1以上に。

【公的年金の障害等級2級】これまで対象外の商品も条件に加わった。

 他にも以下の点が共通している。

・メンタル疾患の保障あり

・非喫煙者優良体等の保険料割引あり

・P免の3大疾病に上皮内がんが含まれる。

・死亡保障のセットの有無を選択できる。

(2)医療保険の動向

 医療保険について、昨年の変化でとくに気になるものをピックアップした。

・インターバル(1入院とみなされる再入院までの日数)の短縮

 以前は多くの商品で180日だったが、現在は90日、60日、30日と短縮されている。 インターバル短縮は重要性が増している感あり。入院日数の短縮傾向が進み、完治前に退院となることで、再入院のリスクはむしろ高まっている印象がある。実際に、周りに再入院となった人が複数いる。

・終身死亡保障特約

 医療保険への付帯で少額保障も可。現状では、低解約返戻型と、掛け捨ての終身保険の2種あり。とくに掛け捨ての終身保険は単体では存在しないため、低廉な保険料で一生涯保障を確保できるメリットあり。

・三大疾病の一時金特約とP免の保障範囲…がんは多くの商品で上皮内がんも対象に。心疾患・脳血管疾患は、入院日数について過去には20日~5日以上が多かったが、現在は入院1日以上とする商品が増えている(または選択肢あり)。

・その他の近年の傾向

 在宅医療など治療そのものを保障する特約、ストレス疾患入院の限度日数延長、女性医療・三大疾病・がん治療などのさらなる保障拡大など。

(3)がん保険の変化と動向

 がん保険の主な変化で一番注目なのは『免責期間の保険料が発生しない商品』が複数出てきたことである。現在4商品であるが今年もっと増える可能性があると感じる。これにより、がん保険の見直しの際に空白期間を作らずにすむため、より見直しが進むと考えられる。その他含め以下のような変化があった。

・免責期間(90日)の保険料が発生しない商品が複数登場。

・自由診療に対応するがん保険が拡大。1億まで実費保障商品も複数。

・まとまった給付金が数年毎に給付される商品が台頭。

・診断給付金の2回目の給付条件は各社異なる。

・付帯サービスに、がん予防に関連するサービスが複数登場

 がん保険については前々回にもまとめているのでご参考に。

https://www10.inswatch.co.jp/contents/news?id=876&aflg=0&sbid=0&cpwd=0

 また前回では具体的な商品を比較しているので参考にしてほしい。

https://www10.inswatch.co.jp/contents/news?id=950&aflg=0&sbid=0&cpwd=0

(4)テクノロジーを活かした保険商品の台頭

 生命保険会社などがテクノロジーを活かして提供しているDX系商品として近年注目度が上がっている。なかでも組込型保険(エンベデッド・インシュアランス)が発達しており、保険以外の企業が提供する商品やサービスを購入・利用する一連の流れの中に、保険機能を組み込んで提供する新しい販売手法の商品が増えている。中でも「大手生保が取り扱う積立保険」、「熱中症保険」、「妊娠・出産保険」などがある。

 各商品の具体的な詳細比較は、前回のinswatch Professional Report Vol.252にて解説しているのでこちらもご参考に。

https://www10.inswatch.co.jp/reportpdf/202511-252_2pro-252.pdf

 今年もどのような商品の新発売や改定があるのか、注目してみていきたいと思う。

 (保険ジャーナリスト・(有)インスウオッチ発行人)

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