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お客様に寄り添うための、認知症の基本知識(12)アルコールの飲みすぎは、認知症の重要な危険因子

2026年06月02日
【介護】

*この連載では、認知症を遠ざけるために、わかりやすく・すぐに実践できる習慣や知識をお伝えします。

 英国の医学誌『The Lancet』の認知症予防・介入・ケアに関する国際委員会は、「認知症リスクを高める危険因子」の一つとして「過度のアルコール摂取」を挙げています。保険業界でも健康寿命延伸や認知症予防への関心が高まる中、今回はアルコールと脳の健康についてご紹介します。

 2018年、フランスの研究グループは医学誌『The Lancet Public Health』において、アルコールの過剰摂取が、あらゆるタイプの認知症、特に65歳未満で発症する「早期発症型認知症」の重要な危険因子であると発表しました。

 この研究では、2013年~2018年のフランス国内約3,000万人分の医療データを解析。その結果、約110万人が認知症と診断されており、アルコール使用障害(アルコール依存症)のある人は、認知症リスクが男性で3.36倍、女性で3.34倍高まることが報告されています。

 さらに、認知症患者全体の約5.2%にあたる約6万人が早期発症型認知症と診断され、その半数以上がアルコールの飲み過ぎと関連していたことも明らかになりました。働き盛り世代にも影響する可能性がある点は、企業の健康経営や保険商品の予防領域を考える上でも重要な視点と言えるでしょう。

 また、東北大学の研究では、MRIなどを用いてアルコール摂取と脳萎縮の関係を調査しています。その結果、飲酒量が多い人ほど脳のさまざまな部位に萎縮が見られ、特に思考や記憶、判断を司る前頭前野への影響が示唆されています。

 では、「飲み過ぎ」とはどの程度なのでしょうか。

 厚生労働省によると、健康リスクを高める飲酒量(純アルコール量)は、1日あたり男性60g以上、女性40g以上とされています。一方、節度ある適度な飲酒量の目安は、男性20g程度、女性5~10g程度です。

 純アルコール40gの目安は、ビール(アルコール度数5%)なら約1,000ml、ワイン(12%)なら約420ml程度。ビールのロング缶2本、ワインならボトル半分強に相当します。「つい飲み過ぎてしまう」という方も少なくないかもしれません。

 ここで気になるのが、「飲み過ぎる日が時々ある程度なら大丈夫なのか?」という点です。

 一般的には、平均量だけでなく、一度に大量のお酒を飲む“ドカ飲み”を避けることが重要とされています。大量飲酒は脳や肝臓への負担が大きく、認知機能にも悪影響を与える可能性があります。たとえ翌日に控えめにしたとしても、一度の過剰飲酒によるダメージが完全になくなるわけではありません。

 また、週単位で考えた場合でも、毎日飲み続けるより、休肝日を設けるほうが望ましいとされています。肝臓や脳を休ませる時間を作ることで、身体への負担軽減が期待できるためです。

 まずは、自分がどれくらい飲んでいるかを知ること、そして「飲み過ぎの日を作らない」「休肝日を設ける」ことが、脳の健康を守る第一歩です。

 川島隆太博士は、「脳の健康を考えれば、飲まないことが理想」と話しています。一方で、お酒を楽しみにしている方も多いでしょう。だからこそ大切なのは、“飲むなら飲み過ぎない”こと。量や頻度を意識しながら、脳に負担をかけすぎない飲み方を心がけることが、将来の脳の健康につながります。

*純アルコール量の計算式

お酒の量(ml)×アルコール度数(%)÷100×0.8=純アルコール量(g)

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 多くの保険会社や代理店では顧客向けアプリを提供していますが、ダウンロード後の利用が伸びないという課題があると聞きます。

 契約確認などは利用頻度が低く、平時にアプリを開く理由が少ないため。

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*インスウォッチ読者とお書きいただくとスムーズです。

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 次回は、第13回「認知症の前段階『軽度認知障害』(MCI)とは?」をお届けします。

(株式会社NeU ブレインフィットネスユニットマネジャー・認知症予防専門士)

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