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お客様に寄り添うための、認知症の基本知識(7)「腸がよくなると、脳がよくなる!? 腸活は認知症予防に」

2025年12月23日
【介護】

*この連載では、認知症を遠ざけるために、わかりやすく・すぐに実践できる習慣や知識をお伝えします。

 「腸がよくなると、脳がよくなる!? 腸活は認知症予防に」

 日々、脳科学や認知症予防に関する研究は数多く発表されていますが、近年とくに注目されているのが「食」と認知機能の関係です。

 食べることで脳をよくする、認知症を遠ざける――。

 日常生活の中で実践しやすいこともあり、関心が高まっています。

 今回は、腸内環境と認知機能の関係、そして腸内環境を整えるための方法についてお話しします。

◇脳と腸はつながっている

 強いストレスを感じると、お腹の調子が悪くなることはありませんか。

 ストレスを感じているのは脳ですが、実際の症状は腸に現れます。

 逆に、胃腸の調子が悪いと、その情報が脳に伝わり、腹痛や不快感とともに、不安感や気分の落ち込みを感じることもあります。

 このように、脳と腸が互いに影響を及ぼし合う関係を「腸脳相関」と呼びます。

 脳と腸は自律神経などを介して密接につながっており、近年は、腸の中に存在する腸内細菌が脳の働きに影響を与えることがわかってきました。

◇腸内フローラと認知機能

 ヒトの腸内には、約1,000種類、100兆個以上の腸内細菌が存在するといわれています。

 その重さは約1~2kgにもなり、腸の壁にびっしりと存在する様子がお花畑(フローラ)のように見えることから、「腸内フローラ」と呼ばれています。

 この腸内フローラにおいて、悪玉菌(大腸菌など)が減り、善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌など)が増えている状態が、「腸内環境がよい」とされます。

 近年の研究では、腸内環境の改善が、自閉症、うつ、精神的ストレスに加え、軽度認知障害(MCI)やアルツハイマー型認知症の発症・進行を抑制する可能性が示されています。

 国立長寿医療研究センターの研究では、認知症のある人は腸内に「バクテロイデス」という善玉菌が少なく、認知症でない人には多い傾向があることが報告されています。

 研究者は、「食生活や栄養環境の面から、認知症リスクを下げる糸口が見つかる可能性がある」とコメントしています。

 さらに近年、国際医学誌『The Lancet』でも、認知症の約4割は生活習慣の改善によって予防・発症遅延が可能と報告されています。

 食生活の改善や腸内環境の最適化は、科学的にも注目される重要な予防アプローチといえるでしょう。

◇腸内環境を整えるためにできること

 腸内環境を整えるには、発酵食品などを積極的に摂り、腸内の善玉菌を増やすことが大切です。

 あわせて、適度な運動、十分な睡眠、ストレスをためない生活も重要だといわれています。

 まずは、腸内細菌が喜ぶ食事を意識すること。

 日々の食事を少し見直すだけでも、腸内環境は着実に変わっていきます。

◇腸を整えることは、未来への投資

 腸内環境が整うことで期待できるのは、認知機能への良い影響だけではありません。

 肌の調子が整う、リラックスしやすくなる、免疫力が高まる、便通が改善する、アレルギーになりにくくなるなど、全身の健康にさまざまな効果があることがわかっています。

 腸を整えることは、将来の認知症予防だけでなく、今の生活の質を高め、健康寿命を延ばすことにもつながる取り組みといえるでしょう。

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 次回は、第8回「睡眠の質と量の低下が、認知症の発症リスクを高める!」をお届けします。

(株式会社NeU ブレインフィットネスユニットマネジャー・認知症予防専門士)https://neu-brains.co.jp/

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