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【め・て・みみ】東京海上日動、生成AI活用の営業支援ツールを開発
2024年08月27日
【ニュース】
8月21日、東京海上日動火災は、中小企業における経営課題の解決を支援する新ツール「マーケットインナビ(Mナビ)」を開発した。顧客企業との対話(音声データ)より、経営課題・ニーズの抽出から保険商品・各種ソリューションサービスの提案までを行うというもので、同ツールの活用により、中小企業の挑戦を支援していくとともに、お客様起点での更なる価値提供を目指すとしている。同社では本年に入り生成AIを使ったシステムの内製化を進め、全社員が使える営業システムを完成させ、まずは今後の重要市場となる中小企業向けからスタートさせた。これにより顧客企業の要望に適切に対応した提案等、営業品質の高度化を図る。 中小企業は日本経済の基盤である一方、デジタル化、人手不足、経営者の高齢化による事業承継等、多様で複雑な課題を抱えている企業が多く存在するため、同社では、2021年10月に中小企業支援室を設立し、中小企業を取り巻くリスクの変化をとらえ、新たな保険商品・サービスを開発・提供してきた。 今回、より多くの企業の挑戦を後押しすると共に、地域および経済の活性化、社会課題の解決に貢献することを目的に、営業サポートツール「マーケットインナビ(Mナビ)」を開発した。新ツールは、顧客企業との対話内容(音声データ)を生成AIが解析するこで、経営課題の抽出から、課題解決に資する保険商品や各種ソリューションサービスの提案までを、ワンストップで行うことができる。 「マーケットインナビ(Мナビ)」は、同社社員の営業活動をサポートするツールだ。生成AIを顧客との商談の際に、サポートツールとして使用するのは同社が初となる。 主な機能は以下の通り。 <主な機能例> 1)顧客情報の登録 営業活動において必要な顧客企業の財務状況や従業員数等の情報を、システム上で一元管理することが可能。 2)顧客企業のビジョンやニーズ、課題把握のための質問集 顧客企業の経営課題や潜在ニーズを引き出すための質問が、約110種類(8月21日時点)搭載されている。これに基づき顧客企業と対話することで、効率的な営業活動が可能となる。 3)生成AIによる顧客企業の課題抽出 顧客企業との対話内容(音声データ)を生成AIが解析し、解析結果に基づく経営課題が提示される。これにより、経営者自身が認識していなかった課題についても幅広く把握することが可能となる。(音声記録の文字起こし機能も搭載) 4)顧客企業の経営課題の解決に資する保険商品・各種ソリューションサービスの提案 顧客企業の課題・ニーズに合う具体的な保険商品や各種ソリューションサービスが約90種類からピックアップして表示されるため、営業担当者は、支援策をスピーディーに提案することが可能となる。 5)顧客企業における経営課題の解決を支援する対話シートの作成 顧客企業との対話内容(音声データ)を生成AIが解析し、「経営デザインシート」(内閣府が提供している、企業等が将来に向けて持続的に成長するために、将来の経営の基幹となる価値創造メカニズム(資源を組み合わせて企業理念に適合する価値を創造する一連の仕組み)をデザインして在りたい姿に移行するためのシート)の要素を盛り込んだ対話シートを自動作成する。 同社では今後もデジタル技術を通じて、従来の保険の枠に留まらない新たな価値提供を行うことで、中小企業の挑戦・成長を支援していく、としている。 (中) |